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2013年12月21日土曜日

うちのほんこさん

おはようございます。
心配していましたが、どうやら雪にはならず、ほっとしているなずなです。

今日からうちの寺では「ほんこさん」が始まります。
ほんこさんというのは、報恩講のこと。
宗祖である親鸞上人のご命日です。

ほんとうのご命日は11月28日なのですが、たいていの寺ではこの日をまたいでひと月もしくは二月の間に自分の寺でほんこさんのお勤めをします。

うちも昔は年末ぎりぎりだったのですが、今の住職になって、12月21~23日に固定しています。最近は上石津も11月にお勤めされる寺も増えてきました。やはり冬が寒いのと、雪が降る心配があるからです。

上石津に限らず、西濃は浄土真宗の寺、特に大谷派(東本願寺)が多いのです。やはり戦国時代に織田信長の支配下にあり、伊勢・長島の戦いなどにも参戦している寺があるせいでしょうか。

こどものころは「ほんこさん」とみんなが言っているのを聞いてもなんのことやらわかりませんでした。また在家で勤める報恩講のことをお取越(おとりこし)とも言います。これも子供のころはなんだかわからず、報恩講=ほんこさん=お取越という図式ができあがったのは大人になってからでした。

さて、今年も今日からほんこさんです。
その前に毎年ご門徒の皆さんにお世話になるのがおみがきとお華束づくりとお華束盛り、そしてお華です。

まず、お華は山に松の木を伐りに行く作業から始まります。
毎年良い松の木がなくなるので、今年は上原自治会にお願いして山に入らせていただきました。
切ってきた松の木から良い枝葉をよりすぐって、人工的に枝葉を作ります。

これがその枝葉です。本物にしか見えないでしょう?
よ~く、見ると根元の部分が針金で結わえてあるのです。
綺麗に見せるためには、葉っぱは上向きにつけなければなりません。

これがお華の芯。


             この枝葉をつくるのに1週間ほどかかります。
 
これがほぼ、枝葉をつけおわったところ。
これをかいづくりと言います。
この作業は最後の大仕上げ。
これに菊などのお華を飾って完成ですが、ほぼ1日かかります。
 
ご門徒の有志の方でボランティアでお世話いただいています。
 
子どものころはあまりにも身近に有り過ぎてあたりまえとしか思っていませんでしたが、最近になってこの技術はすごいものだと思うようになりました。
 
それでは長くなりましたので、お華束は次回でご紹介します。
 
 
完成したお華はこうして飾られます。
これは祖師前(親鸞さんの前)。
ご本尊である阿弥陀様の前と御代前、西余間と東余間。
全部で五はい、飾られます。
 
素朴ですが、とても綺麗です。
 




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